室内空気環境改善の為に断熱する② 

室内空気改善断熱

昨日、室内空気環境改善の為に断熱するについてお話しましたが、前置きとマンションの話の途中で終わらせてしまいました。

石膏ボードとプラスチック系断熱材が一緒になった商品について触れ、そのままの勢いでマンションでの利用を進める形になりましたが、マンションの断熱改修は、サッシに内窓を設置するか、カバー工法によるサッシ性能アップが一番早い対策になると思っています。戸建てより建物の基本性能がいいと思うので・・・。ただ、古くて少し大掛かりに手掛ける場合にはいいと思います。また、ウレタン接着のカバー工法を採用する場合は、カバー工法は、サッシサイズが小さくなりますから、サッシと壁の間に隙間が生じてしまいますので、予算が合えば、一緒にやられた方がいいと思います。

施工は、玄関側だけとか、ベランダ側だけの片方だけの施工は、部分断熱になるのでダメです。玄関側、ベランダ側の両面を行わないと意味がありません。また、角部屋で外壁に接する面が3面ある場合は、3面やらないと部分改修になるのでご注意ください。内窓、カバー工法も同様にサッシの数行わないと意味がありません。やらない箇所をつくるのはNGです。

内窓を設置した窓に結露が出なくなったと喜んだ話を聞いたことがあります。

冷静に考えて下さい。内窓を設置した窓に発生するはずだった結露分の湿気は、違う所で結露になっているだけです。内窓を付けて、湿気の量が減ることはありません。

結露が発生するのが、違う窓なのか、箪笥の裏、壁の中なのかはわかりません。もし、箪笥の裏で結露になっていたら、壁の中で結露していたらどうなってしまうでしょう。

カビが発生して、それを餌としてダニが繁殖するとか、腐食菌腐敗菌が増殖して木を腐らせる可能性もあります。

それなら、窓で結露になっていた方がいいと思った方。

それも間違えです。ガラス面だけで結露するわけでは無く、サッシ本体(アルミ部分)でも結露することもあるし、ガラス面の結露量が多ければ、水滴が木枠に流れ落ち、木枠を腐食させる可能性は0ではありません。

見た目、黒く変色しているだけならいいですが、実際に中はどうなってでしょう。何もない事の方が少ないと思います。

部分的な断熱改修施工は、他の部分にマイナス影響が出るものです。マイナスが見えれば、改善することができますが、見えない部分で発生したマイナスは気が付かないので、時間の経過とともに経年による劣化、腐食が進んでしまう事も。

住宅の断熱改修を考える時は、建物の基本性能を考え向上させることが大切になります。小手先の対処療法的な改善では、建物自体の寿命を短くしてしまう可能性があります。

築年数、壁構造、床下状況、既存の断熱材の有無、換気状況等を踏まえた上での改修計画が必要になります。

それだと費用が・・・。費用を多くかけても、改修方法を間違えれば同じです、適正な改修方法を行う事が大切と言う事を忘れない事が大切です。

今日はこの辺で。

読んでいただき、ありがとうございました。

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