3つの熱が住宅に与える影響 

室内空気改善断熱

室内空気環境改善を考えたときに、建物断熱性能で違いが出る話をしました。

断熱について、あまり知らない人が多く、どうしたら断熱性能が良くなるか、わかっていない人が多い。業界に居ても良く知らない。わかっていない人が多く、マニュアル分を丸暗記で説明されます。考え方もあるので、何を基準に考えるかで変わることもあるかもしれませんと、軽い逃げ道を・・・。

早速ですが、熱の種類について思い出してみましょう。熱の伝わりかたには大きく3つ種類がある事を覚えていますか。伝導熱、対流熱、輻射熱の3つです。確か、小学4年生位で習ったやつです。

「伝導熱」分子・原子・電子の粒子振動により熱が伝わる、「対流熱」固体と流体(気体、液体)との間で熱がやり取りされる、「輻射熱」電磁波によって熱が伝わるです。

思い出したのでは。この3つです。覚えていると思います。

住宅もこの3つの熱に影響を受けています。では、一番影響を受ける熱はどの熱だと思いますか。

そうです。輻射熱です。建物が受ける熱の1番は、輻射熱になります。伝導熱と言う意見もある様ですが、伝導熱は、輻射熱の後に影響してくるので、1番は輻射熱になります。

夏の日差し太陽光は輻射熱です。太陽光=輻射熱は、屋根や外壁を直接温め、窓から入り室内温度を上げる。

屋根や外壁に太陽光(輻射熱)が当たり吸収。吸収した熱は、伝わって(伝導熱)建物を熱くします。窓から入る太陽光(輻射熱)が入り込んで、空気を温め空気が対流して暑さを循環させます。

建物の暑さ対策は、屋根や外壁に吸収される熱を防ぐ事が必要になります。

建築される多くの住宅は、外壁に通気工法を採用しています。当初は、太陽光で温まった外壁(サイディング材)を伝わる熱(伝導熱)を防ぐために、空気層を作って空気層で空気が対流することで伝導熱を防ぐものになっていたと記憶していますが、何の役目も果たさないので、熱に対しての効果は削除され、雨漏れと湿気対策に変わっています。

放射冷却で冷めるから大丈夫と言う考えもありますが、確かに、放射冷却によって、熱くなった表面の熱が大気に奪われ冷めるのは事実ですが、吸収して建物内まで伝わった熱までは奪われないので、何もしなくてもいいという事は無いと思いますので。

遮熱が必要になると考えます。吸収・伝導される熱量を少しでも減らすことで、室内に放出される熱を少なくして、尚且つ、窓から入る熱を、外部での日よけ(庇、簾、よしず、シェード等)を行う事で熱の侵入を少なくすることで、冷房効率を上げるのがいいと考えます。

昔は、屋根を萱葺にして熱を防ぎ、(萱は中が空洞になっていて、空洞に空気を含んでいることで熱を通しづらくしている)庇を長くして、建物内に入る熱を抑え、大開口で風通しが良くすることで夏の暑さ対策を行っていました。(土壁による湿気吸着で湿度対策も)このような建築は、流石に現代では難しいのですが、考え方によっては、現在の建築資材を使って、間取りと窓配置を考え建築することが可能です。

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