2000年代入り住宅に使われる建材から発生する揮発性化学物質VOCや結露等によって発生するカビやダニによって起こる健康被害、化学物質過敏症やシックハウス症候群が顕在化。
シックハウス対策として、ホルムアルデヒドを規制して、クロルピリホスの使用を禁止。また、住宅設備として24時間システム換気の導入を2003年に行いました。
ホルムアルデヒドについては、1㎡から揮発する量を5㎛/㎡以下の建材F☆☆☆☆(エフ・フォースター)の使用が許されたが、建築で使用されるF☆☆☆☆の面積は、30坪程度の住宅で450~500㎡位、切り良く500と考えると、建物内のホルムアルデヒド揮発総量は2500㎛/㎡になります。
塵も積もれば何とやら・・・結構な量が揮発している事が分かります。
実際は、規制よりも多くの揮発量があるので、24時間システム換気が必要になる当たり前の話です。
24時間システム換気は、24時間、365日付け続けるのが原則ですが、結構な割合で換気扇をoffにされています。
換気することで、外気が室内に入り冷暖房効率が下がってしまうと考えるからです。
実際には、そんな事は無いのですが、特に冬は、冷たい空気が流れ込んでると思ってしまうのでしょう。夏は暖気が入ると言うよりは、湿った空気が取り込まれ室内湿度が上がるとか。
空気は、熱の影響を受けやすいので、給気口から冷たい空気が入ってきても、室内の温度が急激に下がる事はありません。
室内の温度が下がる原因は違う所にあります。
温度が下がるからと言って、換気扇を止めて、給気口を閉じる必要はありません。
室内の空気環境を考えれば、給気口を塞いで、換気扇を止めるしまうと余計に室内の空気が汚れてしまうので良くないかと。
断熱性が良くて、気密が高い住宅で、内装材にF☆☆☆☆を採用している住宅は、換気を止めてしまうと、室温が上がりVOCの揮発量が増えるので、VOCが多い空気を体に取り入れてしまう事になります。
空気は、熱の影響を受け易いですから、給気口から入った空気は数秒で室温と同じになります。建物が十分に温まっている状況であれば、夜、暖房を消して、朝になるまでに温度が下がったとしても2・3℃程度です。室温が20℃だったとして、17か18℃位。
外気温が低くても、15℃を下回ることは断熱性能が良ければ無いと思います。
ここ数年内で、建築している高断熱高気密住宅なら問題ないと思いますが、
夜、室温が20℃以上あって、朝の室温が10℃近いと言う家は、性能低いと言う事になります。
高気密高断熱と言われて購入している住宅は、朝10℃近い室温になる可能性はなく無い。
ただ、建築会社から住まい方についての説明を受けて、その通りにしていない場合は、住まい方を見直した方がいいと思います。住まい方重要なので。
既存住宅で築18年以上経過(2003年以前の住宅)している住宅で、断熱改修を行わないリフォーム・リノベーションを行い、24換気を設置した住宅は、内装材で隙間が出来ない方に隙間を塞いで、居るので1年目は大丈夫だと思いますが、2年目からは経年劣化で隙間が元に戻って開くので換気扇を使わなくても空気が逃げる様になります。
ご注意ください。
自然素材で、揮発性の化学物質を吸着分解できる素材も多くあります。使いのも1つの選択肢にはなりますが、十分に吟味しないと色々あるので。
読んでいただきありがとうございました。
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