漆喰は、石になる。 

健康塗り壁材


「シャイニング大地」に使われている珪藻頁岩は、多孔質と言う事はご存じですか。一般的に言われてる珪藻土が、地殻変動による熱と圧力で、珪藻の遺骸の珪素分が溶け、再度結晶化しマリモ状の空隙が多数生じた岩石に変化することにより、一般珪藻土の約四倍の調湿性を有する珪藻頁岩となります。

珪藻頁岩の平均細孔径は、一般珪藻土が約90Åに対して、珪藻頁岩は38Åで、平均比表面積は、30㎡/gに対して4倍の127㎡/g。最高容積は、0.04ℓ/gに対して5倍の0.21ℓ/g。吸湿率は0,76~3,39%と優れた吸放湿性を有します。

「シャイニング大地」は、焼成することなく珪藻頁岩を利用しているので吸放湿性を損なうことなく高い調湿効果を発揮します。

「シャイニング大地」は、1袋10㎏入りで12㎡施工でき、撹拌時には9~9.5ℓと多くの水が必要になります。(0.5ℓは気温によっての調整幅)

当たり前の話ですが、多孔質なので撹拌時には多くの水を使います。水を吸ってしまうので水分が少ないとパッサパサになってしまうからです。

しかし、調べると30~40%程度の水分量で撹拌できるものがあったりします。半分以下の水分量で撹拌してクリーム状になるのは不思議です。また、直ぐに使える撹拌済みのものも同じくらいの水分量しか入っていません。

高い吸湿性があるなら、それなりの水分が必要になるものです。不思議に思い聞いてみると頁岩は水分を吸い込みが、水分が少ないものは水分を吸わずにまとうので水分量が少なくても問題ないという事でした。その話を聞くまでは、水に反応する接着剤が入っているのではと思っていましたが、考えすぎだったようです。単純に多孔質ではないので水分を吸い込まず、水分をまとう形で水分が少ないだけだった様です。

しかし、固まるとひし形を形成した構造になることで、ひし形状の隙間が出来て透湿するという事です。ただ、年々引き締まって隙間がなくなり、最終的に石に戻ることになります。最近の塗り壁材の多くは、2㎜3㎜で塗られているので、○○年もすれば石の壁になって吸湿しなくなると。

本来、漆喰は、1㎝近くの塗り厚で施工するものです。50年位経つとカチカチになり隙間も多くなるので、剥がして塗り替えが必要になります。土壁自体も痩せて隙間が出来るので50年に1回くらいは、大掛かりなメンテナンスとして土壁の塗り直しが必要な作業だったと思います。

自然素材の塗り壁材は、メンテナンスフリーな材料と言われていますが、本来は、メンテナンスが適時必要な素材でもあります。

結局、産業化された、短命住宅を作る素材と変わらない様に思えます。

来月から、断熱の説明義務が始まりますが、説明が増えるだけで何か大きく変わる気がしないという声が聞こえてきます。3月31日以前の建物と変わらない施工で作っても断熱性能は変わらないので、数年後にクレームが多発するのだろうと思います。

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